さて、今回は2025年新課程共通テストの試作問題や作成方針から見えている変更点を重要なものに絞って説明していこうと思います。2025年以降の共通テストを受験する人やその保護者の方はこの記事を読むと、一刻も早く受験勉強を始めないといけないと感じてもらえると思います。
今までもセンター試験時代の傾向の変化や、センター試験から共通テストへの変化を見てきましたが、ここまで情報の入手が重要になるような大きな変更はありませんでした。科目の内容について触れるので少し専門的な話になりますが、保護者の方は概要だけでも理解していただければと思います。今回は英語について解説していきます。
目次 新課程共通テスト英語の概要新課程共通テスト英語の問題作成方針2025年新課程共通テスト英語の試作問題新課程共通テスト試作問題英語まとめ 新課程共通テスト英語の概要2025年新課程共通テスト英語について簡単にまとめると下記のようになります。制限時間や配点、出題形式は現行と変更はありません。英語は形式の大きな変化はありませんでしたが、語数が増えるなど、試作問題でチェックしておいた方が良いことがいくつかありました。
制限時間や配点◯英語(R 80分 100点/L 60分(解答時間は30分)100点)※他の外国語は筆記80分200点出題形式上記の形式以外の変更は基本的に記載なし。試作問題の概要文章量が増える。今までのように長い一つの文章だけでなく、資料読み取り、論理的な文章の組み立て方に沿って主張をまとめたり論拠を整理したりする問題や、文章を校正・編集する問題も出題される。
※参考:大学入試センター
新課程共通テスト英語の問題作成方針まず英語の問題の作成方針から重要な箇所をお伝えします。
文字と音声の特性を生かして、「聞く」「読む」「話す」「書く」を統合した総合的な英語力を測る。実際のコミュニケーションを想定した明確な目的や場面、状況の設定を重視。情報や考えなど、話し手や書き手の意図などを理解する力を引き続き重視。 理解した情報や考えを整理、何をどのように取り上げるかなどを判断する力を重視。発音・アクセント・語句整序などを単独で問う問題は作成しない。リーディング」「リスニング」ともに、CEFR A1からB1レベル相当の問題を作成。「リーディング」と「リスニング」の配点を均等とする。ただし、具体的な比重は、4技能を総合的に評価するよう努めた上で各大学の判断に委ねられる。参考:大学入試センター令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの出題教科・科目の問題作成方針に関する検討の方向性について
4技能の統合問題が出題されること、センター試験時代に出題された発音・アクセントや並び替え問題は対策する必要がないこと、現行の共通テストと同様に英検3級から2級相当の難易度で難しい語彙を覚える必要がないこと、リーディングとリスニングの配点は今まで通り大学次第であることが公表されました。これだけでも英語の対策内容は変わってきますね。
2025年新課程共通テスト英語の試作問題それではここから現在公表されている試作問題の内容を見ていきましょう。今回の試作問題では、どこの大問に入るかは言及がありませんが、英語リーディングA問題とB問題の2つ、リスニングでC問題が公表されました。それぞれ新傾向の問題です。
第A問(配点18点)リーディング…授業中の生徒のスマホ使用に関して5人の意見を読みとって、エッセイのアウトラインを作る問題。第B問(配点12点)リーディング…英語の授業で書いた文章に先生がコメントを書いている形式で、文や語句でなにを補うべきかなどの問題。第C問(配点15点)リスニング…大学の講義の要点をグループメンバーで話し合う問題。リーディングの試作問題(第A問・第B問)まずは第A問から見ていきましょう。第A問ではStep1、2、3と分かれています。
出典:大学入試センターStep1では授業中のスマホ使用の是非について5人の意見を読み取ります。A(先生)、B(心理学者)、C(保護者)、D(高校生)、E(校長)と順にそれぞれの立場での意見を読み取ります。
出典:大学入試センター出典:大学入試センターStep2ではスマホ使用は禁止という立場で文章を書くための準備をします。Step3では実際に文章のアウトラインを作成するために導入から結論までの書き方について展開されていきます。
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